海外への同人誌販売
AskJohnふぁんくらぶで興味深い話題が出ていた。
日本の同人誌販売店が海外発送しないのはなぜか、という話。
海外からの注文は応じないほうが手間も省けるし効率的だとわきまえているのであって、それ以上の理由はないのでしょう。
というのがJohnの結論で、まあ異論はないのだが、手間の中身に突っ込んでほしかったかな。
要するに海外担当の人間をきっちり確保しないといけない。最低限でも英語の読み書きがすばやくできなければいけないし、できればドイツ語、フランス語、中国語、韓国語位は抑えておきたいところだ。一般に英語がネイティブでない人も英語で注文してくるが、日本人がそうであるように、彼らの英語もあんまし上手くはないことが多い。
それに国際郵便では到達保障性が低くなる。ある程度保障のある手段をとるとコストがかかる。同人誌一冊がせいぜい500円から2000円の間なのに対し、送料が2000円程度かかるということになる。
また、国際郵便に関しては、実はポルノグラフィーにあたるものは禁止されていることがある。これは郵便の分類や相手国によっても異なってくるのだが、日本から海外の無修正ポルノを注文する場合を考えてみればいい。日本のエロ同人誌は国によっては児童ポルノとみなされて税関で没収されるかもしれない。当然没収された海外顧客は販売店に泣きついてくる。こういう手間隙を考えると、国内に比べ小さな海外マーケットに注力する必要性は低くならざるを得ない。
海外マーケットは大きいはずと感じられるかもしれないが、実際のところ日本語で書かれた同人誌を欲しがる海外ファンは決して多くはない。日本で1000部売る同人誌に対して、せいぜい100あれば大ラッキーというところだろう。英語に翻訳した上で発行すればぐーんと上がることが期待できなくもないが、本一冊翻訳するのはかなり大変である。これをとらのあなみたいな書店が行うのは難しいだろう。
同人誌を作っていると、海外からの問い合わせが時々ある。僕もできるだけ答えているし、条件が合えば直接海外に発送することもある。ただ、個人ではカード決済の導入も難しいし、カード以外で決済する手段を探すのはさらに難しい。Paypalのような、個人が気軽に使える国際的な決済手段は多くの場合ポルノを排除しているため、エロ同人誌では表向き使用できない。個人間の金銭の授受という視点で考えれば使えなくもないが、もしこれがポルノの決済手段であると判断されれば口座凍結、残高没収の憂き目に会う。
難しいと書いたカード決済だが、海外の代行サービス業者の中には固定費のかからないものもあり、英語さえできれば簡単に導入可能なこともある。ただし、海外業者を使うと、基本の入金手段が小切手なのだ。海外銀行発行の小切手を換金するのにはかなりの手数料が必要で、月に同人誌数冊ではとてもペイしない。さらに、これを電信送金にしてもらうと、国際送金手数料がかかり、多くの場合小切手より金がかかる。月に最低でも万単位の売り上げがないとやってられないのである。で、海外マーケットは個人レベルではそんなに大きくない。日本の業者を利用すると、安い業者ではカード決済画面が日本語オンリーで海外顧客にはとても仕えないような代物だったりするし、日本の業者は海外業者以上に顧客の環境の多様性を考えていないのでWindowsでIEオンリーだったりする。海外顧客の利便性と、こちらが損しないという二点を満たす手段はほとんど存在しない。
ダウンロード販売のDLsiteは海外向けの販売を行っている。これは発送という手間がないという点で有利なのだと思う。
ところで、Ask John ふぁんくらぶ、炎上しがちなためか、最近コメントの打ち切りが早いよ。
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Comments
>炎上しがちなためか、最近コメントの打ち切りが
騒いでいるのは一人。対応策として不定期開放してるのは賢いと思う。
Posted by: りりり | 2006.12.22 at 10:37 AM